ホームページ多言語化のメリットと、制作にあたって注意すべきこと

インターネット上で、世界中のありとあらゆる情報にいつでもアクセスできるようになった近年、海外の人々からの日本への注目度は、ますます高まる一方です。
日本のポップカルチャーや伝統文化、日本企業が作り出す高品質な商品の数々、日本の豊富な観光資源やバラエティ豊かな食べ物などなど。日本に関するすべてが、世界中で無数のネットユーザーから毎日検索されているといっても、過言ではありません。
世界中の人々が、日本に関する情報を求めて、日本企業のホームページを訪れています。

このような状況においては、「ホームページの多言語化」に国内企業からの注目が集まるのは、当然のことと言えます。

ホームページの多言語化とは、ホームページ内に英語や中国語などの外国語に翻訳されたページを用意して、ユーザーが任意で言語を切り替えられるようにする対応のことです。

ネットの普及でビジネスのグローバル化が加速する今日においても、日本国内の企業やお店のホームページの多くは、表示言語は日本語のみのままです。
海外をターゲットとしないので、多言語化の必要性を感じていない企業が多いのかも知れません。
しかし、本当にそのままで良いのでしょうか?
ホームページを多言語化することにどのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。

多言語化ホームページのメリット

ホームページへの来訪者数が増え、顧客層が広がる

メイドインジャパン製品や日本文化・日本旅行に対しての海外の人々の関心は、実は日本人が思っている以上に高く、日本語表示のみの企業のホームページにも、日本のニッチな情報を求める海外からの閲覧者が数多く訪問しています。

しかし、日本語話者ではない海外の人がせっかくホームページを訪れても、日本語ページのみでは内容が決して正確に伝わりません。また、英語のページすら用意されていないとなれば、ユーザーはその企業を信頼できないものとみなすこともあります。こうして、新しい顧客獲得のチャンスをみすみす逃してしまうこととなります。

海外のインターネットユーザーもターゲットにすれば、事業拡大の可能性が高まり、大きなビジネスチャンスとなり得ます。
日本の人口は一億人程度ですが、世界で英語を使用する英語人口はなんと15億人、中国語を公用語としている総人口数も10億人以上です。
つまり単純計算で、多言語に対応することで顧客獲得の可能性が10倍にも増えるということです。

競合他社との差別化のひとつとして、グローバル化は大きな力となります。
そのためには、ホームページの多言語化は必須です。

インバウンド消費を得る

多言語化で得られる新規顧客は、海外在住のネットユーザーや海外企業だけが対象ではありません。
日本を今後訪れるであろう外国人観光客も、当然ターゲットとなります。つまり「インバウンド消費」です。
外国人観光客の多くが、旅行前に事前にインターネットで旅先の情報を収集し、興味のあるお店や商品について詳しくリサーチをしています。
飲食や小売、製造業など、国内だけでビジネスをしている企業やお店でも、多言語化により売上アップが期待できます。

国内の顧客や企業からも信頼を得られる

ホームページはネット上での「企業の顔」です。ホームページのデザインや内容の良し悪しは、ユーザーや取引先に与える印象を大きく左右します。
サイトが古臭かったり素人が作ったようなデザインだったりすると、多くのユーザーはその企業を「あまり信頼できない」と感じます。しかし、多言語に対応したホームページは、グローバル化を意識し時代の流れに合わせて対応している企業であると、ユーザーに好印象を与えることができます。

補助金制度を利用して制作できるかも!

訪日外国人観光客の増加に伴い、政府や自治体は中小企業の多言語対応を支援する補助金などの支援を積極的に行っています。
サイトの多言語化を実現するには、ホームページの制作費用に加えて翻訳費用などもかかってきますので、トータルでの費用の高さがネックとなります。
その費用を、補助金や助成金でまかなえる可能性があるのです。
使えそうな補助金・助成金制度があれば、ぜひ応募して活用しましょう。

多言語化ホームページ制作にあたっての注意点

翻訳の方法は慎重に検討を

まず、絶対に避けたほうが良いのはGoogle翻訳での直訳です。
AIによる翻訳は、誤訳が多かったり、日本語独特の言い回しの微妙な違いが正確に表現できません。
いかにも「Google翻訳を使いました」と分かる文章は、ユーザーに不信感を与えてしまいます。

必ず人の手による翻訳が必要となりますが、翻訳者選びにあたっては、翻訳する言語の背景にある慣習やマナーなどへの理解があるかどうかも重要となります。
日本では普通に使われている表現が、他の国では失礼にあたったり意味が分からなかったりする場合が多々あるためです。

海外向けにデザインを変更する

翻訳前の日本語と翻訳後の外国語とでは、文字数に大きな違いがある場合があります。
そのため、翻訳後のテキストをそのまま日本語と差し替えただけだと、せっかく整っていたデザインが大きく崩れてしまうことがあります。
ただ翻訳したものを載せるだけではなく、デザインを微調整する作業も必要となります。

また、日本では好まれている色合いや画像・フォントなどが、必ずしも外国人から好印象を受けるとは限りません。
ターゲットとする国ではどのようなデザインが好まれ、逆にどのようなデザインは悪印象を与えるのか、基本的なマナーや考え方など、最低限のことはリサーチした方が良いでしょう。

まとめ

このように、ホームページの多言語化は顧客層拡大や差別化などの大きなメリットがある反面、その導入には、費用の高さや特殊な知識を必要とすることによるハードルの高さなどが、デメリットとして立ちはだかります。

多言語ホームページを制作するなら、政府や自治体が提供している補助金を利用した上で、専門の制作会社に依頼することをおすすめいたします。

弊社でも、多言語ホームページの制作を随時承っております。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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